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【年齢や経験不問&無料】八幡平市のスパルタキャンプ!黒幕の中軽米真人さんにインタビュー

年齢や経験不問&無料の八幡平市のスパルタキャンプ!黒幕の中軽米真人さんにインタビュー

スパルタキャンプとは起業家を応援するため岩手県八幡平市が立ち上げた「起業志民プロジェクト」の一環で、岩手県で短期集中でプログラミングを学ぶブートキャンプです。

年齢や経験、事前知識が不要かつ無料で、プログラミングを1から本格的に学ぶことができる機会はなかなかありませんよね。

公式サイト
https://www.kigyoshimin.com/

2015年に始まり、どんどん話題になってきておりエントリー数も回を追うごとに増加しているそうです!
今回はそのスパルタキャンプを岩手県で始めた八幡平市役所-商工観光課の企業立地推進係長である中軽米真人さんに、スパルタキャンプのきっかけや今後の展望についてお話を伺いました。

若者を八幡平に呼び込むスパルタキャンプを立ち上げたきっかけ

―スパルタキャンプを立ち上げたきっかけを教えてください。

今若者がどんどん地方からいなくなっている中で、本質の原因を誰も理解していなかったんですね。

調べてみると、実際の理由はやりたい仕事がないからでした。地元では製造業や福祉などは山ほどあっても、みんながやりたいと考える仕事がないんです。つまり今まではいなくなった人たちがやりたい仕事がなかったんです。

八幡平市では、18歳で10%、22歳で20%の人がいなくなる傾向が続いていました。18歳、22歳で減ってしまう原因を考えてみると、18〜22歳というのは学校を卒業した年齢ということが挙げられます。そこで仕事が原因で減っているという仮説が成り立ちました。

また、高卒の方たちは地元志向の子達がほとんどでしたが、大卒では2割も地元の外に出ていてここが問題だということもわかりました。そこで大卒の就職先を地元の岩手大学と岩手県立大学で調べてみると、当時民間の1位が小売で2位はITでした。

この結果から八幡平で小売業を増やすというのは難しいのでITの職を増やせないだろうかと考えましたが、八幡平市には当時ソフトウェア関係の業者がほとんどなく雇用をなかなか増やせる状況ではありませんでした。

そのタイミングで日本創成会議で消滅可能性自治体というものが発表されたんですよ。まさに八幡平もこの消滅可能性自治体だ、と各方面で騒がれました。

それに加えて、お盆に地元に帰ってきた人たちになぜ地元に住まないのかとアンケートをしてみたら、やりたい仕事がないからという結果が帰ってきたんです。やっぱり仕事がベースになっていたんですね。

当時徳島の神山町でのサテライトオフィスの事例が出始めた時で、八幡平のような地方の過疎地でも新しい働き方をつくることは絶対できるからやろう、と反対もある中で自分一人で始めたのがきっかけです。

(サテライトオフィスとは本社以外に設置されたオフィスのことで、地方で民間企業のサテライトオフィスを開設する取り組みが進められています。)

スパルタキャンプの反響

―スパルタキャンプの反響はかなり大きかったですか?

そうですね。今エントリーがとても増えてきています。最初の年はスパルタキャンプを2回やっているんですが、定員割れからスタートしたんです。

グラフを見ると分かる通り、2015年は5回やって参加者は70人くらいでした。2016年は3回で80人、2017年は3回で230人くらいになり、去年は1年間で414人だったんです。そして今2019年の応募受付をしていますが、現在370人以上エントリーがあって去年と比べてもかなり増加していますね。エントリー数では、毎年倍々ゲームで増えるほど、伸び続けています。

こちらは国土交通省の国土審議会の専門部会・住み続けられる国土専門委員会の会議資料なのですが、去年の報告書の中の働き方の変化等に対応した先進的な事例、というところで載せていただいたりもしています。

出典: http://www.mlit.go.jp/common/001286268.pdf

また、海外からエントリーしてくる方も増えていて、今回もイギリスからエントリーした方がいます。去年の3回目のスパルタキャンプではハワイから参加していた方で、ハワイより八幡平の方が面白い、と言って八幡平に移住して来られた方もおられましたね。]

まちづくり事業の全体像や今後の展望について

―今スパルタキャンプ自体の反響が大きくなっている中で、それ以外のまちづくり事業や今後の展望についてはどうお考えでしょうか?

スパルタキャンプに参加してくださった方がブログを書いてくれたり、ホリエモンチャンネルに出演したこともあり、反響は大きくなっています。

私たちの取り組みでは、①無償で技術を教えるスパルタキャンプが入口となっています。スパルタキャンプの次が②5年間無料でオフィスを使えるというものがあります。技術を教えて実際にそれを生かすための場を提供しています。

また、ビジネスのスタートアップの種となるような手助けをしています。ほとんどの人はフリーランスや小さい会社でやっているのですが、事業を大きくしたいと思ったときには資金調達でVCとマッチングする、ということをしています。グラウドファンディングを自分で起案して、成功したら手数料を半額補助するという制度も行っています。

―スパルタキャンプを入り口にしつつ、エコシステムを拡大していくということですね。

そうですね。スパルタキャンプで育てた起業家たちがスパルタキャンプで先生をやっています。僕たちが教えた人たちが、次の人たちを教えていくんです。

今年のスパルタキャンプも3回行うことを予定しています。