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日常の便利を形に!プログラミング的思考も学べるMESHを開発したソニー株式会社の萩原丈博さんにインタビュー

MESH(メッシュ)とは、ソニーの新規事業創出プログラム(現Sony Startup Acceleration Program)から生まれたブロック形状の電子ブロックです。専門的な知識がなくても、このMESHを使うことで、さまざまなアイデアを形にすることができます。

今回はソニー株式会社でMESHの開発プロジェクトリーダーの萩原丈博さんに、MESHの開発を始めたきっかけから今後の展望まで幅広くインタビューさせていただきました。

MESHの開発を始めたきっかけ

MESHの開発を始めたきっかけは、日常の中で困ったことや、ちょっとした課題を解決したいと思ったからです。

例えば、目覚まし時計って、朝鳴った時に起きないまま止めてしまうことってありますよね。そんな時にスヌーズボタンを洗面所に付けてそこまで行かないと止められないという機能を作りたいなと思いました。

しかし、そんな機能を持ったモノは当時売っていなかったんですね。スマートフォンだったら簡単なアプリをインストールするだけで解決することができるのですが、家の中の物だとちょっとしたことも簡単には改善できないという課題があったわけです。

そういった課題を解決するツールとして、MESHを開発することにしました。今でいうIoTですが、私が開発を始めた2012年当時はIoTという言葉はまだあまり一般的ではありませんでした。

MESHは、直感的に扱えるようにするということを一番意識して設計しています。シンプルで視覚的にわかりやすいので、初心者の方にも扱いやすいのではないかと思います。

MESH開発について

MESHの開発は、最初から会社に完成形を提案して進めたというよりは、仮説検証をしながら進めていきました。

そういう意味では、リーンスタートアップ的な開発だったと言えると思います。最初に課題があって、それを解決するアイデアを試し、結果を得て、さらに改善して、また新たな課題を解決していくという流れです。

開発中は世の中でどのようなニーズがあるのかということを常に考えていましたね。

プログラミング教育でのMESHの活用

日常生活の中で簡単に使うことができ、プログラミング的な思考を学べるということで、MESHはプログラミング教育の文脈でも注目いただいています。

2020年から小学校でプログラミング教育が必修になりますが、プログラミングの授業が増えるわけではありません。算数、理科、家庭科など、いろんな教科でプログラミングの要素を取り入れていきましょうということです。

プログラミングそのものを学ぶというよりは、日常生活の中にある課題をどうやって解決するかを考える過程の中に、プログラミングを要素として入れていくというスタンスですね。

ですので、画面の中でただ何か作ったりするだけではなくて、自分の身の回りからスタートして、こんなにプログラミングって使われているんだと実感することが大切です。

まず課題があって、それを解決するアイデアを実際に試してみた結果、新しい課題に直面する。それを授業の中で発表して他のみんなに共有するという一連の流れを児童や生徒たちが学べるといいですね。

今後の展望

プログラミングの教え方はいろいろあると思いますが、プログラミングをやったことが無い人がほとんどなので、プログラミングと聞くと構えてしまう人が多いと思います。

ですので、もっと気軽に実際にMESHでプログラミングやセンサーを使ってに触れてみることで、プログラミングって別にそんなに難しくないんだと感じていただけたらと思っています。

例えば、人が来たら自動的にドアが開いたり、部屋の温度が25度になったらエアコンが止まったり、どちらもプログラミングされているものですね。このような、「センサーが反応したら、何かが実行される」、ということに触れるだけでも、プログラミングがぐっと身近になります。そして、生活に身近であるからこそ、課題の発見やアイデアの創出にもつながりやすくなります。

このように、自分たちの身近な課題からスタートして、それを解決するためにはどうしたらいいかを考え、実際に自分で試してみることが大切です。

自分で試してみて初めていろいろなことがわかります。この過程で身につけた力は、他のことにも応用ができると思います。

MESH公式HP
http://meshprj.com/jp/