キャリア

建設×ITのクラウドサービス・フォトラクションの(Photoruction)のこれまでとこれから〜エンジニア養成スクールからスタートアップへ

建設×ITの異色なサービスとして話題の、建築支援クラウド・フォトラクション(Photoruction)。写真や図面をクラウドで一括共有、写真を自動で整理してくれるなどをはじめとした様々なサービスが備えられており、非常に便利なサービスとなっています。

フォトラクションを立ち上げた中島貴春さんはもともと大手建築会社で勤務しながらエンジニア養成スクールであるジーズアカデミーに通っていました。その時の建築業界での経験を生かしたサービスであるフォトラクションはジーズアカデミーのコンテストで優勝し、その後起業して活躍されています。

今回はフォトラクションの創業者である中島貴春さんに創業のきっかけから、今後の展望までお話を伺いました。

フォトラクション開発のきっかけ

―まず大手建築会社からジーズアカデミーに行こうと思ったきっかけはなんですか?

実はジーズアカデミーを受けているときは、大手建築会社を辞めていなくて、働きながら通っていました。もともとプログラミングは好きだったので前職の時もITを使って現場をどう良くしていくかということをやっていたので、そういう意味でもっと体系的にプログラミングを学ぼうと思ったんです。

その当時たまたまネットで見てたらこういう学校がある、ということが出ていて、それで行ってみようと思って申し込みました。

3ヶ月授業があって、その後3ヶ月メンタリングしながらサービスを作っていくということをしていましたね。メンターはえふしんさんで、今はえふしんさんはBASE株式会社のCTOとして働きつつ、フォトラクションの技術顧問を担当していただいてます。

―フォトラクションのサービスを開発したきっかけは何ですか?

前職の大手建築会社にいたときに、現場監督をしたり現場で使うツールを開発していて、その時に単純にあまり良いツールがないなと思っていました。使ってもそんなに効率が上がらないし、むしろ邪魔になるサービスも多かったですね。当時iPhoneとかiPadなどが普及している中でクラウドのサービスもほとんどなかったので、そういう点で自分でいけているサービスを作ろうと思ってやり始めました。

ただ順番は、ジーズアカデミーでプログラミングを体系的に学びたいなというのが最初です。ジーズアカデミーは受講するのにIQ審査かアイデア審査があり自分はIQ審査は自信がなかったので、アイデア審査の方で目立つのではないかと思って、自分がいる建設×ITのサービスを作ったら良いのではないかとアイデアで応募させてもらいました。

もともとそういうサービスが作りたかったのと、またジーズアカデミーの試験で考えないといけないというのがたまたま重なっていたということですね。

最初のサービスの評判や起業した当初の状況

―最初に開発したサービスの評判や当時のチームの状況は?

ジーズアカデミーの1回目のコンテストで優勝させていただいて、その時IT企業や投資家の方などが来ていたので、色々と声をかけていただきました。でも当時は起業を考えていなくて、作りたいものを作る、という感じでやっていましたね。

サービスが認められたのは、自分の経験から足りないところが分かっていたということと、SaaSのサービスが流行り始めた時期だったからだと思います。今でこそSaaSのサービスはありますが、当時は海外では流行っていたものの、これからくるよねという感じのことを言われていたくらいの時期だったので、投資家も投資するマインドになっていたというところはあります。

今の共同創業者と一緒にやっていましたが、彼はジーズアカデミーの中で知り合ったのではなくもともとの知り合いです。仕事仲間と趣味で作らない?と言っていたのが、いまの共同創業者になった感じですね。

コンテストで優勝して流れができて来て、自分はやめて起業しますと言ったらあちらも「じゃあ自分もやめる」と言ってくれたので、一緒に起業しようか、となりました。結構淡々と起業しましたね笑

―創業当時資金の社員は?

起業した当初はお客さんが全然いなくて、投資家さんは決まっていたので立ち上げと同時に資金調達をしていた感じですね。

そして起業して、資金調達して、ベータ版を出して、これから本格的にやろうということで2回目の資金調達をしました。

従業員も最初は自分と共同創業者の2人だけで、最初の1年は3・4人で作っていたのですが、徐々に増やして来たという感じです。

―起業した後、開発は順調にいきましたか?

初めの1年半はずっと作っていただけだったのですが、最初に作ったプロダクトは全て潰して1から作り直しましたね。もともと会社のサービスとして耐えうるものになっていなかったというのと、またもともと起業する気がなかったというのが原因です。そういう意味でゼロから作り直さないとしんどいよね、というのが起業してから3ヶ月くらいで出てきました。

その時の作り直しで機能とかの面では格段に変わりましたが、基本的な名前やコンセプトは変わっていないですね。自分の体験もあったので基本的なことはぶれていないと思います。
ジーズアカデミー時代の着想で方向性はもう決まっていたんですね。これも順番が逆なんですが、起業したいからアイデアを探していたというわけではなく作りたいから起業したので、そういう意味ではこれ以外をやるつもりはありません。

サービスの立ち上げで大変だったこと

―起業してから大変なことはありましたか?

ベータ版を使用してもらうことと、サービスの機能を作るところです。

今でこそいろんな機能はついていますが、初期の頃は結構大変で起業して最初のベータ版を出したときに、当時フォトラクションを使ってくださいと言ってもサービスや機能がないので、どうやって使ってもらおうかという問題がありました。

しかも当時は社内が4人しかいなくてしかも全員がエンジニアで、みんな売ったこともないという感じだったので、僕が売るしかなかったんです。もともと建築の技術しかやっていなかったので、その点はかなり苦労しましたね。

何の実績もない、名前も有名でないのにベータ版を使ってくださいというのも厳しいし、その人が使ってくれなければ他の人に勧めるというのも厳しいし、ということでかなり大変でした。そこはもともと大手建築会社で働いていたということで少し安心してもらえるので、昔のコネや名前をフルに活用して切り開いていった感じです。

ベータ版をリリースしてニーズを見ないといけないのと、ベータ版を使ってもらえなければ通常盤は使ってもらえないのでそこは頑張っていました。ベータ版でも写真を撮ってすぐドライブに上がるだとか、自動的に写真が分けられるというところは受け入れられましたね。

また、ベータ版で不完全だと分かっているツールを使ってもらうということが辛かったです。最初にベータ版を使ってフィードバックしてもらうんですが、フィードバックの内容もこっちは大体分かってはいるんですね。こことここがダメだということは分かってはいるので、そのなかで使ってもらうということが結構辛かったです。今では結構役に立つものになっているので、建設企業の人に対して自信を持って進められますが…。

また、毎日サービスをアップデートしていくんですが、結構いろんな独自技術を使っているので、そういうものを作るときも難易度が高いことが多いです。

―その2つ以外で大変だったことは?

先ほども少し述べましたが、前職が技術者なので、資金調達も事業計画も書いたことがないし、プレリリースもしたことがないし、営業もしたことがないし、CSもしたことがないし、お金の管理もしたことがないという状態で、コーディング以外やったことがないという点では、全てにおいて苦労しましたかね。

これまでチームで開発するという点もやったことがなかったので、このサービスで全ての事業を自分で立ち上げて他の人に託して、という感じでやっています。

今後の展開

―今後の展開はどうお考えですか?

いまはだいぶお客さんもつき始めて来たかなというところで、工事現場の技術者向けのツールを提供していますが、我々の目指すところは建築立てるための新しい技術を作りたいという思いがあります。

コンクリートやガラスが出て来たことによって建物はかなり安く建てれるようになり、かなり革命的だったんですね。そういう存在になりたいと思っていて、工事現場だけではなくその上流工程、設計・資材発注の調達フェーズなどに手を伸ばしていくのを今年はやっていこうと考えています。

1つ入れれば建設の世界を効率化するコンストラクションテックのようなサービスに進化させていくというのが今後の展開です。

また、エンジニアは積極的に募集していますね。サービスを作るのが好きな人、コードを書くのが好きな人を求めていて、やっぱりモノづくりを楽しめる人がいいかなというのはあります。

公式サイト
https://www.photoruction.com/